東京大学 大学院工学系研究科 建築学専攻 前真之研究室では、『みんなが快適で豊かに暮らせる住まいのあり方』を考えるべく、様々な最新技術を試行し、環境建築の技術・設計手法を開発されています。今回、3Dスキャン技術の活用にあたり、Scanatをご採用いただき、実測データに基づく環境シミュレーションの試みにご活用いただきました。
Scanatの導入とスタジオ課題への展開
2024年度のスタジオ課題として、学生たちが設計を行う際、既存の建物をScanatで計測し、そのデータを基に3次元モデルを構築し、環境シミュレーションを実施する取り組みを一連のプロセスとして実行いただきました。具体的には、学生たちは現存する実住宅をScanatでスキャンし、その点群データを活用して3次元モデルを作成しました。このモデルを用いて、日照、採光、熱環境などに関する環境シミュレーションが行われ、設計の検討材料とされました。
本試みは、既存住宅のScanat調査から、トレース、3次元CAD (Rhinoceros)でのモデリング、そして環境シミュレーションという一連の流れを一気通貫で行うものであり、学生にとって大きな価値のある経験となっています。また、この取り組みは住宅設計の実務者向けの勉強会である環境塾でも共有されました。
小出邸を対象とした環境シミュレーション事例
スタジオ課題の中間講評では、具体的な事例として、小出邸(建築年:1925年、設計:堀口捨己)を対象とした学生(田公ゆりか氏)の取り組みが紹介されました。田公氏は、Scanatで計測されたデータを基にRhinocerosを用いて小出邸の3次元モデルを作成し、以下の環境シミュレーションを実施しました:
これらのシミュレーション結果を踏まえ、今後の検討課題として、モデルの精緻化(特に天井高の正確な再現)やシミュレーション設定の厳密化などが挙げられました。また、設計方針(目標)として、南面大開口によるグレアの軽減、内装の変更、窓部分の設計変更、CFDを用いた熱環境の改善、植栽の検討、現代的な間取りへの改善などが示されました。さらに、ClimateStudio上で障子をどのように再現するのが適切かという具体的な質問も提起されました。
Scanat活用の意義と今後の展望
Scanatを活用することで、学生は既存建物の詳細な3次元情報を容易に取得でき、それを基にした精度の高い環境シミュレーションを行うことが可能になりました。これは、従来の図面や手作業による計測では困難であった、より実践的で深い学びの機会を提供することが可能です。この東京大学の取り組みは、将来的にはスタジオ課題だけでなく、既存住宅や建築の改修前調査へのScanatの活用も検討されており、データ共有や平面図作成のため、WEB版の必要性に着目いただけております。東京大学におけるScanatを活用した建築設計教育の試みは、実測データに基づいた環境性能の評価と設計へのフィードバックという新しい教育手法の可能性を示唆しており、今後の展開が注目されます。
多くのお客様から、「アプリと同様にPCでも操作したい」「協力会社と3Dモデルを共有したい」とのご要望をいただき、このたび新機能の開発に取り組みました。
β版リリースから約1年、多くのユーザー様にご利用いただき、貴重なフィードバックをいただきながら改良を重ねてまいりました。
特に、「Scanat」で作成した3DモデルをWebのURLひとつで共有できる機能は、関係各所へのスムーズな情報共有に役立つと大変ご好評をいただいています。加えて、多くのユーザー様からご要望のあった「ノーマルスキャン」の自動図面出力機能を、当社独自の研究開発により実現し、正式にリリースいたしました。
本機能は、3Dモデルからの自動図面変換を効率化する重要な第一歩となります。ぜひ多くのユーザー様にご活用いただき、新たな可能性を体験していただければ幸いです。
(1)平面図と立面図の自動DXF出力機能
・アプリでスキャンしたモデルから平面図と立面図(任意の断面)をDXF形式で出力可能。
・最大4つの断面を組み合わせて出力することも可能。
(2)曲線計測機能
・アプリと同様の機能をWeb版でも利用可能。
(3)ラベル機能
・各部屋に「リビング」「キッチン」といったラベルを付与可能。
(4)360度写真の埋め込みと自動内見機能
・スキャンしたモデルに360度写真を埋め込み、内見モードに切り替え可能。
・ハイライト機能を活用し、自動で各部屋を巡回可能。
(1)ボタンひとつで簡単同期
・アプリでスキャンしたモデルをアップロードボタンひとつでWeb版に同期可能。
・アプリ上で追加した計測データやメモをWeb版に反映可能。
(2)Web用リンクで簡単モデル共有
・アプリ、Web版どちらからでもWeb用リンクを生成可能。
・Web用リンクを共有することで、Scanatのアカウントを持たない協力会社ともモデルを共有可能。
(3)PCの大画面での簡単操作
・大画面で計測データやメモの追加・削除・色別分類が可能。
・下記の対応ブラウザで、デバイスの制限を受けずに操作可能。
※対応ブラウザ:Google Chrome: 80+、Firefox: 80+、Safari: 15+、Microsoft Edge: 80+
(4)全社のモデルデータ管理機能
・全社と個人のクラウドデータを管理可能。
・個人フォルダの作成が可能。
・モデルデータの検索、フィルタリング機能あり。
(5)共同作業機能
・Web版の権限を持つユーザー同士で計測データやメモの同時編集が可能。
・Web版で追加した計測データやメモは、リアルタイムで他の閲覧者にも反映。
今後も、より一層使いやすいサービスを目指し、機能の改善・開発に取り組んでまいります。
一般社団法人ベターライフリフォーム協会様が公開されているBLRチャネルにて、株式会社キタセツ様のScanat利用事例が紹介されました。LiDARセンサーを活用した3Dスキャン技術を実際のリフォーム業務に取り入れるにあたり、非常に価値の高い活用方法になるかと思います。是非ご確認ください。
TOPPANホールディングス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長CEO:麿 秀晴)と、誰でも簡単に現実空間を高精度にデジタル化するiOSアプリ「Scanat」を中心にサービスを展開するnat株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:劉 栄駿、以下nat)は、建設業界向けの空間シミュレーション領域におけるサービスの共同開発に向けて、2024年11月末に資本業務提携を締結しました。
本提携により、TOPPANグループが提供する建材・設備メーカー向けBIM(※1)データ管理サービス「GAMEDIOS® BIMオプション」とnatが提供する高精度AI測量アプリケーション「Scanat」のナレッジ・ネットワークを融合させ、BIMデータと高精度な3D空間データを連携した空間シミュレーションサービスを開発し、建設業界における生産性向上やDX推進を支援します。
近年、建設業界において人手不足や就業者の高齢化が進む中、生産性向上の取り組みやDX推進が求められています。国土交通省では、建設現場の生産性向上の取り組みとして2016年度よりICT施工をはじめとする「i-Construction」の取り組みが推進されてきました。2024年にはこれまでの取り組みをさらに一歩進めた「i-Construction 2.0」が策定され、2040年度までに建設現場の省人化を少なくとも3割、すなわち生産性を1.5倍向上することを目標として、建設現場のオートメーション化に取り組んでいます。
TOPPANグループでは、2022年9月より建材・設備メーカー向けのBIM活用サービスとして「GAMEDIOS® BIMオプション」の提供を開始。専門的な知識がなくても容易にBIMデータを取り扱うことを可能とし、BIMデータを単なる図面活用だけでなく、3DシミュレーターやAR、メタバースなど販促への活用や、2D/3D図面出力などの業務効率化ツールへの活用も提案してきました。
natは「Share { the REAL }」をミッションに掲げ、「空間」や「モノ」など、世の中の全てを誰でも簡単に現実(3D)へ共有できるツール・プラットフォームを開発し、生産性の向上とクリエイティビティの解放を支援しています。高精度AI測量アプリケーション「Scanat」は、動画を撮影するように対象をスキャンするだけで誰でも簡単に現実空間を記録・計測できるアプリとして建設業をはじめ、不動産や製造業、自治体など各業界における空間の確認・記録作業の業務効率化を支援しています。
本協業により、TOPPANグループとnatのナレッジ・ネットワークを融合させ、建設業界の空間シミュレーション領域におけるサービス開発を両社で推進。建設業界におけるICT活用を推進し、生産性向上などへの貢献を目指します。
・「GAMEDIOS® BIMオプション」と「Scanat」を連携した空間シミュレーションサービスの開発
natが提供する「Scanat」による現実空間を㎜単位の精度で測量した高精度3D空間データと、TOPPANグループが提供する建材・設備メーカー向けBIMデータ管理サービス「GAMEDIOS® BIMオプション」で管理する建材・設備のBIMデータを融合することで、現実のデジタルツイン空間で建材・設備のシミュレーションを可能とする空間シミュレーションサービスの開発・提供を目指します。これまで、建材・設備の空間シミュレーションにおいて写真データやバーチャルデータで行っていた提案も、現実空間の測量データを基にした高精度3D空間データ上で行うことにより、リアリティのある設計・提案を実現します。また、BIMデータを活用することで色・サイズ・価格などの情報を踏まえたシミュレーションが可能となります。
・両社サービスの相互提案により建設業界全体のICT活用を推進
両社の顧客へ向けて各社が持つサービスの相互提案を行います。建設業をはじめ、不動産や製造業、自治体など各業界に展開する「Scanat」と、建材・設備業界を中心に展開する「GAMEDIOS®」「GAMEDIOS®BIMオプション」を連携して展開することで、測量や面積算出などの現場での対応から、BIMデータの管理・活用までを対応し、建設業界全体におけるBIMデータやICT活用の拡大を支援していきます。
TOPPANグループとnatは、両社が持つ建設業界向けのサービス、ナレッジ、ネットワーク等を活用して、建設業界向けの空間シミュレーションサービスをはじめとした様々なサービス・ソリューション提供を加速し、建設業界のICT活用の促進を支援していきます。
※1 BIM(Building Information Modeling)の略。建築物をコンピューター上の3D空間で構築し、企画・設計・施工・維持管理に関する情報を一元化して活用する手法。
*「scanat」はnat株式会社の登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
nat株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:劉 栄駿、以下 nat)は、DEEPCOREをリードインベスターとして、TOPPANホールディングス株式会社、Dual Bridge Capitalおよび松岡広隆等を引受先とする総額5億円の第三者割当増資を実施しました。
いままで空間や現場を寸法付きで記録したいときに、カメラとメジャーしか連想されない世界でした。さらに業務となると経験がある複数のスタッフが現場に出向き、全ての箇所をメジャーなどで1箇所ずつ計測し紙に記録することや、数百枚の写真を撮るといった属人的な記録手法では、測り忘れや撮り忘れがどうしても避けられず、現場に何度も足を運ぶといった付加価値のない作業が生まれます。また、その空間を社内や社外の関係者に共有するのも各担当者がFAX、電話、紙、写真など伝統的なツールを用いていますが、三次元の空間を齟齬なく各所に伝えることは難しく、顕在化された課題となっています。
この課題に対し、3年前にnatがiPhone/iPadを用いた新しい空間記録手法の提案を試みました。この構想を実現するために、2022年1月に世界で初めてミリ単位計測(※1)と曲面計測(※2)が可能な3Dスキャンアプリ「Scanat」を正式にリリースしました。「Scanat」がリリースされてから多くの企業や自治体に導入され、皆さまからのフィードバックで度重なる機能の追加と改善を実現してきました。従来のカメラやメジャーよりも簡単に現場を高精度に記録でき、さらに図面まで作成することからBIMソフト上でのシミュレーションまで活用できることが実証され、さまざまな業界で活用されています。
(※1)2019年10月時点のApp Storeにおける全ての3Dスキャニングアプリとして、自社調べ。
(※2)2024年3月時点のApp Storeにおける全ての3Dスキャニングアプリとして、自社調べ。
今回調達した資金は「Scanat」の開発を加速させ、新規事業の立ち上げと並行し、サービス提供価値の向上を通じ、各種業務における更なる浸透とマーケットでの認知度向上を図ります。
DEEPCORE Senior Director 三宅 俊毅(Toshiki Miyake)氏
建設や住宅関連などの産業では、現場の進捗可視化のため、精密かつ適時の計測・記録が求められています。しかしながら、対象は建築物や地形といった、大きく複雑な物理的空間で、時間経過に伴う変化もあり、その実施は作業面・費用面のいずれも極めて非効率となっています。加えて、人手不足も問題を悪化させています。
この度、当社「Scanat」が状況を劇的に改善する解決策と確信し、ご出資させていただきました。当プロダクトの高い計測精度と、ユーザ・関係者の負担・ストレスを徹底的に低減したUIは、これまでBruceさんを中心としたTeam natが顧客に誠実に向き合ってきた結晶であり、ご支援できることを大変光栄に思います。物理的空間を対象とする様々な領域に生産性向上が拡がるよう、私達も全力で伴走していきます。
TOPPANホールディングス株式会社 戦略投資部 内田 多(Masaru Uchida)氏
Scanatは、確かな技術力と深い顧客課題に根差したプロダクトです。それでいて、デバイスはスマートフォン等で、操作も簡単に利用ができるという強みを持っています。今回、natのみなさんとご一緒し、空間コミュニケーションを拡大していけることを大変嬉しく思います。
TOPPANグループのサービス・プロダクトと連携することで、natさんの事業成長に貢献しながら、新たな価値創造を進めてまいります。
Dual Bridge Capital 代表パートナー 伊東 駿(Shun Ito)氏
この度、nat株式会社に投資家として参加させていただくことができ、大変嬉しく思います。
計測を起点に拡張を目指す同社の事業は、住宅をはじめとした様々な「空間」に纏わるプラットフォームを構築し、各種業務と⽣活に変⾰を与えるインフラになると考えております。
Dual Bridge Capita及びミダスグループが持つ知見やアセットを活用頂くことで同社の更なる成長に少しでも貢献できるよう伴走させていただきます。これから宜しくお願い致します!
松岡 広隆(Hirotaka Matsuoka)氏(エンジェル投資家、元衆議院議員)
議員時代には、経済産業委員や警察行政研究会事務局長などを務め、主に新規産業の創出、ベンチャーの創業を専門として国政に尽力していました。現在は東証一部上場企業等の顧問も兼任しながら、エンジェル投資家としてスタートアップの支援に注力しています。
本事業内容を拝見した際、劉社長の卓越した問題解決力とビジョンに深く感銘を受けました。本サービスは、現場の課題やニーズを的確に捉えた画期的なソリューションであり、建設業界をはじめとする幅広い分野だけでなく、新たに創設される予定の防災省の活動や災害の現場対応等といった行政の働きにも大きな影響をもたらすと確信しています。今後、本サービスはますます拡大すると思いますので、今後とも応援していきたいと思います。
nat株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:劉 栄駿、以下 当社)は自社開発・提供を行うスマホのLiDARセンサーを活用したAI測量アプリ「Scanat」(v1.9.4)の法人プランのオプション機能としてWeb版を実装したことをお知らせいたします。
アプリをご利用中の多くのお客さまより、アプリと同じようにパソコン上でも操作したい、また協力会社にも3Dモデルを共有したいとのご要望をいただき、今回開発に取り組みました。
・アプリでスキャンしたモデルは、アップロードボタンを押すだけでWeb版に同期できます。
・アプリ上で追加した計測データ・メモをWeb版にも反映できます。
・アプリ・Web版どちらからでもWeb用リンクを瞬時に生成できます。
・Web用リンクを共有することで、Scanatのアカウントを持っていない協力会社等にもモデルを共有できます。
・下記の対応ブラウザがご利用可能であれば、デバイスの制限を受けずにご利用いただけます。
・パソコン上の大画面でアプリと同じようにモデルが閲覧・操作できます。
…計測データとメモの追加・削除・色別分類などの機能
※対応ブラウザ:Google Chrome: 80+、Firefox: 80+、Safari: 15+、Microsoft Edge: 80+
・全社と個人のクラウドデータを管理できます。
・個人フォルダを作成できます。
・モデルデータの検索・フィルタリングもできます。
・Web版の権限があるユーザーと同時に計測データとメモを追加・編集できます。
・Web版で追加した計測データやメモはリアルタイムでほかの閲覧者にも反映されます。
今後もより一層使いやすいアプリを目指し、さらに皆さまのお役に立てるよう、サービスの改善・機能の開発に取り組んでまいります。
「人々の便利で豊かな暮らしを実現」を目指し、誰でも簡単に現実空間を高精度にデジタル化するiOSアプリ「Scanat」を中心にサービスを展開する、nat株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:劉 栄駿、以下 当社)は クラムズ合同会社 CEO 澤田翼氏が顧問として参画したことをお知らせいたします。
2005年に新卒で株式会社パソナに入社し、HR営業に従事。その後、人材コンサル企業の立ち上げ経験を経て、アライドアーキテクツ株式会社入社。同社で営業職を経て、人事組織立ち上げや人事責任者として組織成長に従事。社長室室長・コーポレート本部副本部長などを歴任しながら、マザーズ上場を経験する。後にアライドアーキテクツから新設分割されたGreenSnap株式会社で取締役(セールス部門管掌)を歴任。2024年3月に独立し、クラムズ合同会社を設立。複数のスタートアップ・ベンチャー企業のセールス・人事コンサルティングも手掛ける。
当社は2019年に創業し、3D領域やアプリ・システム開発において先進的な技術力を有します。「人々の便利で豊かな暮らしを実現する」ことを目指し、2022年1月より住宅リフォーム業者向けに現実空間を高精度にデジタル化するiOSアプリ「Scanat」をリリースしました。
「Scanat」は世界初のmm単位で計測可能なiOSアプリとして、建設業をはじめ、不動産や製造業などの業界で発売初年度で累計200社超、全国42都道府県と幅広い地域の会社様にご導入いただきました。その後も「Scanat」を中心とした各種サービスを展開し、今後さらなる発展を見据える中で、この度、スタートアップ・ベンチャー企業でセールスや人事領域において組織成長に貢献されてきた経験と、幅広いネットワークをお持ちである澤田翼氏を顧問にお迎えし、当社の企業価値向上及び事業成長を加速させていく方針です。
この度ご縁があって、nat株式会社の顧問に就任した澤田翼です。劉さんの聡明さやスタッフ陣の個性、そしてサービスの素晴らしさと今後の可能性、溢れる魅力に胸が高鳴っております。同時に、私自身のこれまでの経験を総合的に活かすことのできる意義深い機会に巡り合えたことを大変嬉しく思っております。
自らの職業人としての経験を最大限活かしつつ、natの成長と次世代プロフェッショナルの育成に貢献して参りたいと考えております。
「人々の便利で豊かな暮らしを実現」を目指し、誰でも簡単に現実空間を高精度にデジタル化するiOSアプリ「Scanat」を中心にサービスを展開する、nat株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:劉 栄駿、以下 当社)は 株式会社Build-C 代表取締役 田辺要平氏(元大成建設株式会社)が顧問として参画したことをお知らせいたします。
1994年4月 大成建設株式会社 入社後、様々なプロジェクトの施工管理業務を経て、「大型積算システムの開発」や「同グループ会社のIT化」そして「大規模なクラウドサービスの開発協力および社内導入」を担当し、建築施工部門のASP・クラウド利用などを中心とした業務改革を実施。2009年「Field Pad」というiOSアプリケーションを発表し、建設業でのiPad導入の先駆者でもあり、日経BP社『突き抜けた人材”異能ベーター”』でも取り上げられる。近年では、7万人を超えるユーザが利用する巨大サービスの再構築を本格的なマイクロサービスの設計手法でおこなうなど、モダンなITアーキテクチャにも精通。建設業向けに限らず、これまでに数多くのセミナーやイベントにも登壇しており、2024年3月 退社後は株式会社Build-C 代表取締役として、新たな挑戦を開始。
一級建築士/工学修士(建築)
当社は2019年に創業し、3D領域やアプリ・システム開発において先進的な技術力を有します。「人々の便利で豊かな暮らしを実現する」ことを目指し、2022年1月より住宅リフォーム業者向けに現実空間を高精度にデジタル化するiOSアプリ「Scanat」をリリースしました。
「Scanat」は世界初のmm単位で計測可能なiOSアプリとして、建設業をはじめ、不動産や製造業などの業界で発売初年度で累計200社超、全国42都道府県と幅広い地域の会社様にご導入いただきました。その後も「Scanat」を中心とした各種サービスを展開し、
この度、建築とIT領域として経験されてきた数多くの専門知見と、幅広いネットワークをお持ちである田辺要平氏を顧問にお迎えし、弊社のサービスを建設業界をはじめとする各業界への浸透と、田辺氏の世界観・仕事観などを社内メンバーにお伝えいただくことで、当社の企業価値向上及び事業成長を加速させていく方針です。
2000年代に起こったWEB系技術を中心とした大きな変革により、仕事だけでなく我々の生活は激変しました。スマートデバイスにより普及した数々の要素技術も多くの先人達が積み重ねた上に成立しています。その結果、スマートデバイス上で提供されるSNSなどサービスの発達で人類のコミュニケーションは爆発的に加速され、政権や国境そして紛争の勝敗に対して影響を与え続けています。
このような変遷の延長線上に、VR/AR系の技術をどう位置付けることができるのか? この1点に、私は強い興味があります。できれば、私もその場にいたい・・・。そういった思いで、AppleがVisionOSを公開した象徴的な年にnat株式会社へ参画させて頂くことを大変嬉しく思っております。
これまでのVR/AR系の流れは、インターネットが普及しスマートデバイスが登場する以前に、Windows CEやPocket PC/Windows mobile端末で建築図面を扱うことを試行錯誤していた「あの当時」と良く似ている・・・
nat株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:劉 栄駿、「以下、nat」)は、ヤマト運輸株式会社(以下「ヤマト運輸」)が提供する海外引越サービスの下見業務などにおいて、3Dスキャンアプリ「Scanat」を活用した日本初となる実証実験を開始いたします。
◾️背景および目的
物流業界では、サービス利便性やオペレーション効率の向上に向けて、DXが求められています。
natは誰でも「現実空間」を高精度にデジタライズ可能な技術を開発し、今まで建設や不動産、インフラ業界で導入が進んでいる中、弊社の技術が引越や倉庫業務など空間に多く関わる物流業界にも貢献できると考え、共同で実証実験できるパートナーを探してきました。
ヤマト運輸は、海外引越を専門にする全国13カ所の事業所で海外赴任・帰任されるお客さまをサポートしています。海外引越の下見業務では、コロナ禍を経てオンライン下見のニーズが増加している一方で、お客さまが荷量を測定する負担の軽減や、荷量や間取りの正確な把握などが課題となっていました。
今回、ヤマト運輸の海外引越の下見業務などに「Scanat」を活用することで、荷量測定の精度の平準化、可視化による業務品質の向上と、ご利用いただくお客さまにストレスなく引っ越しいただけることを実証確認いたします。
詳細はこちらをご確認ください。
nat株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:劉 栄駿、以下 当社)は自社開発・提供を行うスマホのLiDARセンサーを活用したAI測量アプリ「Scanat」(v1.9.0)に世界初(※)の曲面計測機能を実装したことをお知らせいたします。
(※)2024年3月14日時点のApp Storeにおける全ての3Dスキャニングアプリとして、自社調べ。
◾️開発背景
住宅やオフィスなどにかかわらず、特にトンネルなどの構造物は曲面で構成されることが多く、その曲面の長さを計測することが難しいです。
現在アプリをご利用中の多くのお客さまより曲面計測のご要望をいただいたことが、今回開発に取り組んだきっかけです。
詳細はこちらをご確認ください。
nat株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:劉 栄駿、以下 当社)が自社開発・提供を行う3Dスキャン計測アプリ「Scanat」が2024年01月12日付けで国土交通省が運営する新技術情報提供システム「NETIS」に登録されたことをお知らせいたします。
■ NETISとは
国土交通省が新技術の活用のため、新技術に関わる情報の共有及び提供を目的として整備したデータベースシステムです。NETIS登録技術は、工事の効率化を進めるために政府が利用を推進しているもので、公共工事の施工者が登録された新技術の活用を提案し実際に工事で活用された場合には、効果に応じて工事成績評定の加点の対象となります。
建設業界を中心とした空間を取り扱う業界では現地の様子や寸法を記録・共有するために、コンベックスやレーザー、カメラなどで行うアナログ的な業務で工数が圧迫している課題があります。
3Dスキャン計測アプリ「Scanat」は手持ちのLiDAR搭載iPhone/iPadを活用し、現場を高精度に記録・計測するアプリです。このアプリを使用することにより、知識がない方でも簡単に空間を3D化し、計測やメモ記録、図面を作成することができます。この機能を活用する事より、現地調査における経済性及び工程短縮、施工性の向上が図れることが国土交通省に認められ、このたび新技術情報提供システム「NETIS」への登録が実現しました。
【NETIS登録情報】
NETIS番号:KT-230258-A
新技術名称:3Dスキャン計測アプリ「Scanat」
登録ページ:https://www.netis.mlit.go.jp/netis/pubsearch/details?regNo=KT-230258%20
世界初ミリ単位で計測可能な3Dスキャンアプリ「Scanat」を運営するnat株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:劉 栄駿、以下 当社)は、既存株主に加え、新たにGlobal Brain株式会社が運営する日揮ホールディングス株式会社および日揮株式会社のCVC「JGC MIRAI Innovation Fund」、株式会社CoLife、株式会社フルタイムシステム、株式会社FLAG-41および個人投資家等を引受先とする総額約1.2億円の第三者割当増資を実施いたしました。今回の資金調達によって、累計導入社数300社を超えるScanatの販売体制とプロダクトの強化を行うとともに、株主各社とのプロジェクトを積極的に取り組んで参ります。
■ 資金調達の詳細
今回の資金調達では、既存株主に加え、株式会社CoLife、Global Brain株式会社が運営する日揮ホールディングス株式会社および日揮株式会社のCVC「JGC MIRAI Innovation Fund」、株式会社フルタイムシステム、株式会社FLAG-41および個人投資家等を引受先とする総額約1.2億円の第三者割当増資を行いました。今回の資金調達により、累計導入社数300社を超えるScanatの販売とプロダクトの強化はもちろん、各社とのプロジェクトを進めていく体制強化を図ります。
今回の調達により、弊社の累計資金調達額は2.3億円を突破しました。
■ 弊社が解決する課題
現実空間を高精度に記録することは住宅リフォームのみならず、土木やインフラ、不動産などさまざまな業界で必要とされています。経験がある複数のスタッフが現場に出向き、全ての箇所をメジャーなどで1箇所ずつ計測し紙に記録することや、数十枚の写真を撮るといった属人的な記録手法が、測り忘れや撮り忘れを引き起こし、現場に何度も足を運ぶといった付加価値のない作業が生まれます。また、社内や社外のコミュニケーションにおいても各担当者がFAX、電話、紙、写真など伝統的なツールを用いていますが、三次元の空間を齟齬なく各所に伝えることは難しく、顕在化された課題となっています。
「Scanat」は、iPhone ProやiPad Proに搭載されたLiDARセンサーを活用し、空間記録業務の効率化や業務の標準化、人手不足の解消に大きな効果があることが証明されています。「Scanat」を活用することにより、今までの空間記録に伴う作業を一人で完結できるのみならず、若手の採用やSDGsの達成などの経営目標にも貢献することが可能です。
■累計導入社数300社突破
サービスリリースから1年8ヶ月が経過した2023年9月に、中小工務店はもちろん、スーパーゼネコンや大手建材メーカーまで累計300社以上に導入いただけるサービスに発展しました。住宅リフォームのみならず、様々な場所での工事やインフラ・ビルメンテナンスなどで活用されています。今後も住宅・建設領域における課題の解決を目指し、機能開発・支援を行って参ります。
■ 既存投資家からのコメント
・ユナイテッド株式会社 代表取締役社長 早川 与規 氏
nat社の展開する事業は、住宅関連産業の人手不足や長時間労働といった深刻な課題解決に寄与しています。これは、ユナイテッドのパーパスである「意志の力を最大化し、社会の善進を加速する。」にも通ずると感じ、2022年3月に初回の出資をさせていただきました。
その後、利用企業数の拡大、プロダクトのアップデートなど着実に事業が進捗しており、今回ラウンドでも追加で出資させていただきました。当社としてもnat社の今後のさらなる事業成長を応援してまいります。
・株式会社ANOBAKA アソシエイト 松永 和彰 氏
iPhoneやiPadにLiDARセンサーが搭載される以前からその機能に着目し、独自の技術を持ってmm単位計測という極めてセンシング精度が高いプロダクトを開発しているnatチームは業界でも頭一つ抜けた存在だと感じています。Scanatは大手企業への導入も進みつつあり、業界スタンダードのプロダクトとして浸透していくと信じています。
■ 新規投資家からのコメント
・株式会社CoLife 代表取締役 池内 順平 氏
今回、natさんに出資させていただけたことを大変嬉しく思います。
natさんがお持ちのミリ単位で測定できる技術は、住宅分野において、社会課題の解決に大きく貢献できるものと確信しております。弊社が提供しているバーティカルSaaS「イエコン」とのデータ連携など、お互いの技術を融合し、家の不便の解決に向けたDXをご一緒できますことを楽しみにしております。
・日揮株式会社 未来戦略室 マネージャー 坂本 惇 氏
エネルギーやインフラ領域を中心とした産業プラント設備を手掛ける当社では、グループ会社であるブラウンリバース社と共に、既存設備のデジタル化を加速させるデジタルツインサービス「INTEGNANCE VR」を提供してまいりました。
この度、nat社が描くビジョンに共感し、Scanatとの連携による更なる提供価値の向上を目指します。日揮グループは今後もnat社との連携を通じて、安全・安心で持続可能な社会システムの構築に向けて貢献してまいります。
・株式会社フルタイムシステム 代表取締役副社長 原 周平 氏
弊社フルタイムシステムは世界に先駆け宅配ロッカーという、物を受け渡す時に困っていたタイミングロスを無くすことで、渡す側受け取る側双方に発生しうるストレスを無くすサービスを開発し展開致しました。
近々、natさんが繰り広げるアイデアと独自の技術が、世界中で困っている「今すぐ測りたい」と言う欲求をリアルに満たし、ストレスフリーな世の中にしてくれるものと確信しております。
・株式会社FLAG-41 代表取締役 山本 芳司 氏
情報を正確かつ迅速に得ることが、多くのビジネスシーンにおける成功の大きな要素であることは論を俟たない。nat株式会社の「Scanat」が、土木、インフラそして不動産など、様々な分野に正確で迅速な情報を提供するものであることを確信し、期待して止まない。
・個人投資家 德本 昌大 氏
「住」のセクターは、衣食住の3大セクターの中で、デジタル変革(DX)の波に最も乗り遅れていると広く認識されています。日本の不動産および建設業界は、2024年問題という時限爆弾を抱え、デジタル化の必要性が急務となっている中、空間データの高度な取得を目標とするnat社にとっては大きなチャンスとなっています。
nat社は、今、不動産と建設業界に革命をもたらそうとしています。彼らの持ち味である最先端の技術は、建物に関する詳細な情報を効率よく収集し、それに基づいて迅速な設計や施工をサポートしています。技術のさらなる向上により、空間計測の課題を抱える多くのクライアントにもアプローチが可能となり、その市場は劇的に広がる可能性があります。このような空間DXの大きなポテンシャルを考慮し、今回、私はnat社への投資を決めました。